でんちゅう随想録

田中と書いて読みはでんちゅう。未来の自分が読み返す為の記録。

朝まだき

 とうとう、自分が許容するキャパをオーバーしてしまった。

 頭が真っ白になって、棒立ちになること数分、職場に多大な迷惑をかけて自分は早上がりをした。昨夜に降り積もった雪道をあるくも、やけに足の裏に跳ね返ってくる地面の干渉が強く感じて、なり続ける偏頭痛と吐き気がひどかった。

 不幸中の幸いで、過呼吸にはならなかったから、すれ違う人に不審がられることなく帰宅することが叶った。

 Lowの温度を保つ家の中に入ると、リビングの中心にはきれいにたたまれた衣服が置いてあった。彼女に貸した服だった。

 冷静に考えてみれば、会えないからこっそり返しに来ただけなのだと思う。

 しかしこの時の自分には、この映像が彼女からの別れを告げられたように映ってしまって、突如に自分の中で何かが起こった。それは今まで蓄積したストレスが爆発したのか、肥大化していた不安が破裂したのか、大きなショックが自分を呑み込んだのかわからないけれど。

 冬の冷たさよりも冷たい痛みが自分を襲った。

 中学生以来の久しぶりの感覚に驚いてしまって、しばらくの間壁を眺めていた。

 動機が収まると、震えもとまってくれました。それでも落ち着かなかったので、手始めに手首を横一線に刃を入れてみた。

 自分の血が流れているのを見ると、荒れていた当時の自分は落ち着いたから。

 でも、ただ手首から血が流れてるのを見ても何も思うことができず、少し痛いということと、リストカットという逃げ道がなくなった事実にショックを覚えた。

 少しは大人になったということなのでしょうか。

 不思議と死にたいという感情は咲いてません。ひたすらに、ただひたすらに消えてしまいたいという衝動が背中をなでるのです。

 明日も仕事が待っている。

 迷惑をかけないように、発症しないことを祈るばかりです。